20110228

奈良高専において開催されましたFD講演会に講師派遣を行いました。

日時: 2011年2月28日(月) 13時40分~15時50分(質疑応答を含む)
会場: 奈良高専大会議室
講師: 北野健一(大阪府立高専TPGPグループ プロジェクトサブリーダー)

参加者: 24名(教員22名、職員2名)

(奈良高専からのご報告)
北野先生自らのTPとの出会いやメンティー体験のお話しを通じて、
TPの定義、実例、作成方法等について、また作成過程や作成後の
副次的な効果についても、丁寧に解説して下さいました。

私が先生のご講演でとくに印象に残った点を、
3つにしぼって、以下に記します。

まずは、TPの作成にあたって
「理念を明確化すれば、資料の統合化はできる」というご指摘でした。
自分が求めているものをきちんと言語化できれば、
それを裏打ちするための材料は厳選され、まとまるはず、という
これは私自身の論文作成においても通じるところがあり、
じつに刺激的なご指摘でした。

次に、TP作成という自己省察を主軸の一つとするこの取り組みが、
「他者との関わりを通じて初めて可能になる」という点です。
メンターとの対話を通じて、メンティーの自己省察がより深まることになり、
そのことがすなわち、他者にも通じる言葉として定着することになる、
という点に感心しました。

最後に、先生が、このTPはアメリカ製のままでよいのはなく、
「日本版、高専版がありうる」と仰ったことです。
個人、文化、教育環境等によって生まれる様々な差異を許容する
柔軟性を持つというところに、作成へのハードルの低さを感じましたし、
改訂し更新していけるという点にも、実質的FDとしての
TPの可能性を感じました。

 

本講演会のアンケート結果はこちら(PDFファイル)